1. HOME > 
  2. クリーンアップキャンペーン > 
  3. 調査報告

クリーンアップキャンペーン結果

2017年結果概要

 2017年のクリーンアップには、北は北海道から南は沖縄県まで420会場(図1)に延べ37,383人が参加し、242kmの海岸,河岸,湖岸,水中および内陸から、165トンのごみを回収しました。このうち秋に行われた「国際海岸クリーンアップ(International Coastal Cleanup; 以下ICC)」には5,616人が116会場に参加しまし,60kmの海岸,河岸,湖沼岸および水中から一つひとつ丁寧に拾い上げられたごみの総数は、146,738個にも達しました。
 ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。ここでは、2017年のクリーンアップキャンペーンの結果を報告します。

クリーンアップ会場

都道府県別実施状況の比較

総合ワースト10品目

ここに注目!

流出起源(破片類,陸上起源,海域起源)の特徴

ここに注目!

総合ワースト10品目の27年間の推移

ここに注目!

まとめ

2017年の水辺等における漂着散乱ごみの特徴は昨年と大きな変化はありませんでしたが、これらをまとめると以下のようになります。
(1)数量もさることながら、種類も多い。
(2)破片/かけら類が全体の3割近くを占める。
(3)総合トップ10品目は、26年間大きな変化なし。
・トップ3の出現頻度は、硬質プラスチック(25年)、タバコの吸殻・フィルター(22年)、発泡スチロール破片(17年)
 ・トップ1は、タバコの吸殻・フィルター(1990年代)から硬質プラスチック破片(2000年代)へ, そしてカキ養殖用まめ管へ。
 ・26年間で順位上昇品目:カキ養殖用まめ管,プラスチックシートや袋の破片、飲料用プラボトル
 ・25年間で順位降下品目:花火(12位)
(4)破片を除くと、陸起源類:海・河川・湖沼起源類は2:1で、陸域起源が主である。
(5)私たちが日常生活で使用しているプラスチック製品「飲料」「食品」「喫煙」「生活」が陸起源類ごみの9割以上。
(6)近年増加傾向のカキ養殖用まめ管がついに1位!瀬戸内海におけるカキ養殖用パイプ問題は解決されていない。一会場で17,054個回収された。
(7)製品類のトップ10は全体の4割以下しかなく、製品類ごみの発生抑制だけでは海ごみ問題を解決することはできない。
 一度海洋に流出したごみは、海底に沈むと回収が困難となります。また海の流れによって広域に拡散していきます。これら海洋ごみの多くは、「飲料」「食品」「喫煙」「生活」など、私たちの日常生活に起因するごみであり、海外からだけでなく、私達の街から河川を通じて海洋に流れ出しています。
 今年は海洋におけるマイクロプラスチックが注目される年となりました。これはマイクロプラスチックを使用した製品が海洋へ流出したものだけではなく,JEANがこれまでICCを通じて警鐘を鳴らし続けてきた海岸や海洋中におけるプラスチックの破片化の進行によるものも多く含まれます。プラスチックは、自然界では分解されにくい性質のため、海の流れに乗って広域に拡散し、人の手が届かない海岸や海域、そして海底、さらには生物の体内へも集まります。よって海洋におけるマイクロプラスチック問題の解決には,発生抑制はもちろんのことですが,海に流出してしまったプラスチック製品について、破片化する前に早急に回収することも急務です。
 美しい海を取り戻し、それを維持して行くためには、今後もみなさんによるクリーンアップの取り組みが必要です。

過去の結果

 過去のICC結果概要は以下からご覧下さい。

活動

ICC

クリーンアップ会場マップ

クリーンアップ会場はこちら

ブログ

ページのトップへ