'09 海ごみサミット・下関・長門会議
山口県下関市・長門市で開催 2009年10月16-18日
主催 | 下関市、長門市、JEAN/クリーンアップ全国事務局 |
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助成 | 地球環境基金(NGOフォーラムについての助成),河川環境管理財団、全国モーターボート競走施行者協議会 |
協賛 | フィリップ モリス ジャパン株式会社 |
協力 | 水産大学校、東亜大学、梅光学院大学、下関市立大学、山口県エコキャンパス取組促進協議会、市立しものせき水族館海響館、シーモール下関専門店外、いわさきアートクラフト、NPO法人パートナーシップオフィス、ジャパンマリン海洋スポーツ部マリン&マリン |
後援 | 山口県、環境省、国土交通省、水産庁、海上保安庁、外務省、(財)日本離島センター、全国離島振興協議会、日本沿岸域学会、漂着物学会、全国町村会、全国市町村水産業振興対策協議会、山口県漁業協同組合、山口県快適環境づくり連合会 |
10月16日
午前 NGOフォーラムとフィールドワーク
日本、韓国、モンゴルのNGO/NPOが中心となり、先進事例や課題を共有し、今後の連携や広く東アジアの視点に立脚した恒常的なネットワーク活動の必要性について討議した。
午後 長門市、下関市の海岸で清掃活動とICC
- 長門市油谷大浦海岸
大量のごみが繰り返し漂着する油谷大浦海岸では、これまでほとんど清掃が実施されていなかった。しかし、環境週間のテレビ番組で地域の漂着ごみ問題が取上げられ、今後も清掃を続けるという機運が高まった。とはいえ、清掃しても1〜2ヶ月でまたごみだらけになってしまう。そのひどい状況を、国内外から参加したNGO/NPOメンバーに確認してもらい、大浦地区の住民や中学校の生徒のみなさんとともにクリーンアップを行った。
参加者:51名 / ごみ回収量:可燃 1,510kg、不燃 90kg - 下関市の綾羅木海岸
クリーンアップとICCのごみ調査を実施した。
参加者22名 / ごみ回収量:可燃 45L×150袋、不燃 45L×10袋
10月17日
海洋ごみ問題解決のための全体討議
- 第1部 開催趣旨、経過報告
1日目の海岸ごみ調査、清掃結果および、NGOフォーラムの内容報告 - 第2部 テーマ:国際連携による海洋ごみ対策
- 第3部 テーマ:海岸漂着物処理推進法について
’09海ごみサミット下関・長門会議 北浦宣言
本州の最西端に位置し、大陸からの玄関の地であった北浦海岸では、古くから海と深く関わった生活を営んできました。金子みすずが「大漁」の詩で唄った様 に、良好な漁場に恵まれた下関市・長門市は沿岸漁業が盛んで、今も豊かな海からの資源を活かした海産物が特産となっています。また観光においても、ブルー ラインと呼ばれる美しい海岸線が多くの観光客を惹きつけています。
このように、海から大いなる恩恵を受けている私たちは、この豊かな海を次世代に残していく責務があります。
しかし、今日、私たち人間社会から発生した、多種多様で膨大な廃棄物が海洋に流出する異常な事態により、かつて大陸からの玄関の地は、廃棄物が漂着する地となり、海岸環境だけでなく生態系にも深刻な影響を及ぼしています。
つながる海、めぐるごみ。我が国及び周辺国にとどまらず、今や地球環境問題となった海ごみ問題の解決に向けては、国際連携の視点が不可欠な状況となっています。しかしながら、既存の地域間連携を強化し、連携の輪を少しずつ広げていくことが重要であることには変わりありません。
また、本年7月の「海岸漂着物処理推進法(以下「新法」)」の成立により、海洋ごみ対策は大きく前進しました。今後、国による基本方針の策定、都道府県ごとの地域計画の作成などが、順次進められていくことになりますが、地域ごとの特性や実情を良く勘案し、新法が効果的に活用できるものにしていく必要があります。
平成21年10月16日から2日間にわたり、山口県下関市及び長門市で開催した「海ごみサミット下関・長門会議」では、海外からの参加者も含めた海洋ごみ 問題の関係者が一堂に集い、海洋ごみ問題が国や地域性を問わず、人類共通の課題であることを確認しました。また、問題解決に向け、情報を共有し、建設的な 討議を重ねました。
海岸における良好な景観及び環境を保全し、美しく豊かな自然を保護するため、私たちは、新法に基づく基本理念を実現することを共通の目標と定め、各主体の責務を認識し、連携を強化しながら行動していくことをここに宣言します。
平成21年10月17日
’09海ごみサミット下関・長門会議 参加者有志
長門市大浦海岸清掃
NGOフォーラム
下関・長門会議