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国際シンポジウム:2012.5.27/「プラスチックによる海洋汚染:有害化学物質とその生物影響」

2012/02/04

主催:東京農工大学農学部環境資源科学科、Alagalita海洋研究所

共催:環境省推進費B1007/海ゴミ研究プロジェクト(「海ゴミによる化学汚染物質輸送の実態解明とリスク低減に向けた戦略的環境教育の展開」愛媛大学 沿岸環境科学研究センター、国土交通省 国土技術政策総合研究所、九州大学大学院 工学研究院)・一般社団法人 JEAN

日時:2012年5月27日(日)午前10時〜午後6時(午前9時30分開場)

場所:東京農工大学 府中キャンパス 農学部第1講義棟25番教室

内容:

1.海洋プラスチック問題についてのイントロダクション/Charles Moore(Algalita海洋研究所)

2. 海洋でのプラスチックの動態と海岸漂着の予測、および含有する重金属の輸送について/磯辺篤彦(愛媛大)

3.海洋プラスチックに含まれる化学物質とその海鳥への移行/高田秀重(東京農工大学)

4.海鳥によるプラスチック取り込みの現状とその潜在的影響/綿貫 豊(北大)

5.化学物質の野生生物への影響/渡邊 泉(東京農工大学)

6.ハワイ諸島への海洋プラスチック汚染の影響/Hank Carson(ハワイ大学ヒロ校)

7.世界5大洋の漂流物集積海域におけるプラスチック汚染/Marcus Eriksen(Algalita海洋研究所)


ここ数年、欧米を中心に、海洋を漂流したり、海岸に漂着するプラスチックの問題は社会的に大きな関心を集めています。例えば、海の真ん中に海洋漂流物がたまるよどんだ海域があり、東太平洋の場合は、そのゴミだまりの広さはテキサス州の大きさに匹敵すると言われています。また、海流や風の関係で世界中の多くの海岸にゴミが漂着しており、景観上の問題となるだけでなく、野生生物の生息場所が失われ、海岸の機能そのものを大きく損なっています。これらの海洋漂流・漂着ゴミの中でプラスチックは大きな割合を占めています。海洋プラスチックゴミは、野生生物へも様々な形で脅威となっています。プラスチックの袋やロープに絡まったウミガメや、プラスチックを誤飲した海鳥の胃の中からプラスチックが見つかることなどが、世界中で多数報告されています。これら目に見える問題だけでなく、最近では、目に見えない問題、化学物質汚染に対する懸念も、高まっています。プラスチックはそれ自体に有害な添加剤が含まれていたり、プラスチックが分解して有害な化学物質を産出したりする場合があります。また、プラスチックが周りの海水から有害化学物質を吸着・濃縮し、それらを有害な添加剤と共に生物へ運ぶ、有害物質の運び屋になっている可能性も強く懸念されています。また、プラスチックが環境中で破砕して細かくなり、顕微鏡でしか見えないサイズになり、それらが環境中に広がっており、魚貝類に取り込まれる可能性も指摘されています。そのような点から、海のプラスチック汚染は近年、世界的に大きな問題となっております。今回、アメリカ西海岸で長年プラスチックによる環境汚染を調査しているAlgalita海洋研究所の研究者が西太平洋で、海ゴミがたまる海域の調査を行い、その途中で日本に寄港します。彼らの、調査結果の中間報告と海のプラスチック汚染の最新の知見を紹介し、この分野の研究者 だけでなく、多くの一般の方に、海のプラスチック汚染について知っていただき、理解を深めることを目的に、シンポジウムを開きます。Algalita海洋研究所の研究者は東日本大震災の津波で海に流出した海洋漂流がれきの調査も行う予定で、その報告も行われます。国際シンポジウムですが、同時通訳を入れることにより、多くの方に聴きに来ていただければと思います。

問い合わせ先:東京農工大学 高田秀重 (電話:042+367-5825;e-mail : shige@cc.tuat.ac.jp

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